2023年 灘中入試問題より
【問題】
図の四角形ABCD,BEFG,CHIEはすべて正方形です。
また、Fは辺AB上に、Iは辺AD上にあります。正方形CHIEの面積が65㎠、
四角形AFEIの面積と三角形BCEの面積の和が56㎠のとき、
正方形BEFGの面積はア㎠です。
【ヒント】ピタゴラスの定理を証明するときに使う、直角三角形と四角形の組合せです。
パズル的な思考力が必要です。
四角形AFEIと三角形BCEの和が56ですので、△EBKを△FTEに移動すると
△EKCと四角形ATEIの和も56㎠となります。
さらに四角形ATEJを分割して、△HCLと△IHMに移動します。
△JEI+△EKC+△CLH+△IHM=56㎠となります。
四角形IECH=65㎠なので、四角形JKLM=56+65=121㎠
四角形PQRS=四角形IECH-(△JEI+△EKC+△CLH+△IHM)=65-56=9㎠
となります。
【解答】
四角形JKLM=121㎠なので 11×11=121よりJK,KL,LM,JMはそれぞれ11㎝
またPQRS=9㎠なので3×3=9よりPQ,QR,RS,PSはそれぞれ3㎝となります。
よってCL=BK=EK=(11-3)×\(\displaystyle\frac{1}{2}\)=4㎝
もとめる正方形BEFGは△EBK×4=4×4×\(\displaystyle\frac{1}{2}\)×4=32㎠
ア=32㎠・・・(答え)
【おまけ】
∠FEB+∠IEC=180°なので ∠FEI+∠BECも180°になるというのがポイントです。
△EBCを点Eを中心に、90°回転すると、点Bが点Fの位置に行き、IEC’は180°つまり
一直線になります。よって、△C’AI+四角形AFEI=△EBC+四角形AFEI
=56+65=121㎠となります。
△C’AI+四角形AFEIの図形を4つ組み合わせると下のような図形となり、
面積は121×4=11×11×2×2=22×22㎠となります。
よって、一辺が24㎝の正方形とわかります。
また上の図形に 三角形C’AIを8個敷き詰めると下の図のようになります。
大きな正方形の面積は22×22=484㎠なので
真ん中の赤い正方形は 484-56×8=484-448=36㎠となり。
1辺が6㎝の正方形とわかります。
AI=(22-6)÷2=8㎝ これはGE(四角形FGBEの対角線の長さ)と等しいので
8×8×\(\displaystyle\frac{1}{2}\)=32㎠・・・(答え)
コメント