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数と計算の武器【裏ワザ】 わり算のあまりの考え方

数と計算の武器

あまりの考え方でとても便利なものとして、mod(合同式)があります。
これは算数では習いませんが、無茶苦茶便利なので絶対にしっておいてほしいです。
以前、「九去法」のところでウラ技として少し触れてますのでそちらも参照ください。
今回マスターしてほしい考え方は、「合同式」と「負の数字」という2つの考え方です。

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負の数字とは

簡単にいうと数字に方向の考えをとりいれたようなイメージです。
私たちが日ごろ使用している1、2、3という数字が0を起点に右方向に進むイメージとすると、反対方向、つまり0を中心に左方向に進んだ数字に -の記号をつけて表現し、マイナスと呼んでいます。
2とー2は進んだ量は同じですが、方向が違うイメージですね。
詳しくは別の機会にまなぶとして マイナスとマイナスを掛けると+(プラス)になり、
マイナスとプラス(プラスとマイナス)を掛けるとー(マイナス)になることは知っておいてほしいです。具体的には (-1)×(-1)=+1となり、プラスの場合は省いて1と通常表現します。
(-1)×1=-1となるということです。
1は何回かけても1
(-1)は偶数回かけると1、奇数回かけるとー1となることは押さえておきましょう。

modとは?

簡単にいいますと、ある数をわったときの余りだけに注目したグループわけです。
例えば今、7と91という数字があるとします。この数字を3で割った場合、あまりに注目すると、
グループA 3でわって0余る(割り切れる)
グループB 3でわって1余る
グループC 3でわって2余る(=1不足する)という3つのグループにわけることができます。
7は3で割ると2余り1となり、1あまるグループBに属します
91は3で割ると30余り1となり、これまた1余るグループBに属します
同じグループに属するときは、合同といい、7≡91(mod3)と書き、
7ごうどう91もっど3と読みます。
格好良い言い方をすると、「7と91は3を法として合同である」といいます。
実はこれ、数をグループわけするときにとても便利な考え方なんです。

なにが便利か、
まず、すべての数をもれなくグループわけできます。
そして ア≡イ(mod ウ)が成り立つ時、
ルール1.アーイ≡イーイ≡0(mod ウ)
ルール2.ア+イ≡イ+イ(mod ウ)
ルール3.ア×イ≡イ×イ(mod ウ)
と普通の式の計算でできることが、わり算以外そのままできます。
また、≡は=同様に何個でもつなぐことができます。
わり算以外と書いたのはわり算のときは条件付きででしか成り立たないためです。
詳しくは別の機会に勉強するとして、とりあえずたし算、ひき算、かけ算で使えると思ってください。
これを活用すれば、先ほどの例はルール1やルール2を活用し、各グループで3を足したりひいたりして
90≡87≡84≡・・・・・≡6≡3≡0(mod3) あまり0グループ
91≡88≡85≡・・・・・≡7≡4≡1(mod3) あまり1グループ
92≡89≡86≡・・・・・≡8≡5≡2(mod3) あまり2グループ
といった感じとなります。
たとえば 87×88をグループわけすると、ルール3を活用し、0×1と同じグループですので余り0のグループにあることがすぐわかるといった感じです。
実際計算すると、87×88=7656 7656=2332×3となり、余り0です。

裏ワザ 負の数字のところで触れたように、-1を偶数回かけると1、奇数回かけると1、1は何回かけても1という事実とルール3を使うととても便利です。
そのため、グループC は2余るよりも1不足する(=-1余る)と考えた方が応用ができます。
例えば、\(5^{2022}\) ・・・これは前回ご紹介したとおり、5を2022回かけた数字ですね。
この余りを求めようと思うと、普通に計算すると大変ですが、あまりだけなら今学んだことを組み合わせるとすぐにわかります。5≡ー1ですので、\(5^{2022}\)≡\({-1}^{2022}\)
となり、-1を偶数回かけると1になりますので、 \({-1}^{2022}\)≡1となり,あまりが1であることがわかります。



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